(以下文責:長島)
SDO とはNASA を中心に開発が行われている、最新の 太陽観測衛星 Solar Dynamics Observatory で、 今年2008年の打ち上げが予定されています。 この国際会議では、SDO に搭載される各機器のチームを中心に100人を超す研究者が 参加して、 技術的なことも含めた科学観測に関する議論が行われました。 SDO には、以下の三つの機器が搭載されます:
(本研究室の関井さんはHMIのScience Teamのメンバーです。) | |
SDO の前身にあたる Solar and Heliospheric Observatory (SOHO) は 1995年の打ち上げ以来現在も活躍中ですが、このSOHO搭載のMichelson Doppler Imager (MDI) は 太陽全面の輝度・速度場・磁場のマップを約2秒角の分解能で取得し、 そのデータを基に日震学をはじめとする様々な太陽物理学研究が行われてきました。 またMDIでも、太陽のディスクの中心部分の一部の視野では、 その倍程度の高分解能でのデータも取得できていましたが、 新しいHMI ではその高分解能で太陽全面を観測することができるため、 期待されています。 口頭講演のセッションでは、機器の最新状況や打ち上げ後の データ公開方法・データ処理方法などの詳細など、 今後の研究で必須となるであろうSDO の重要な情報を聞くことができました。 また、太陽物理学の様々な分野のレビュートークも 興味深いものでした。 日震学の話も多く、時差ボケなどから来た体調不良と 戦いながら、ではありましたが、学ぶことは多かったです。 | |
←ポスター会場となった中庭に面した廊下にて。 太陽観測衛星「ひので」による日震学研究を紹介した 我々のポスター(花の横に写っている2枚)はコーヒーのコーナーに近く、 このように休憩時間に目に留まりやすい好位置でした。 ポスターでは、直接SDO の機器に関わるもの以外に 既存の他の衛星や地上の望遠鏡を用いた、現在の最新の太陽研究成果も数多く 報告されていました。 今後SDOの打ち上げ以降の方向性を 思い描きつつ、100枚近く掲示されていたポスターもじっくりと見て回ることができました。 | |
↑会場のホテル。今回の会議は、ワインで有名な Napa valley で行われました。 |
↑口頭講演の行われたホール。 |