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この図は(n,l,m)=(10,30,15)のモードのrotational splitting kernelです。

太陽の固有振動数は、太陽の自転の影響を受けて値がシフトします。 シフトの量は大体太陽の自転周期(27日程度)の逆数、つまり0.5マイクロヘルツくらいですが、 このシフト量('rotational splitting'と言います)は、正確にはモードごとに異なります。 あるモードのrotational splittingを計算するには、 そのモードの'rotational splitting kernel'と呼ばれる関数を自転角速度に掛け算して やって、太陽全体で積分(足し合わせ)をしてやるのですが、図はこの rotational splitting kernelの例を太陽の断面で示したものです。 関数の値は白いところが一番大きく、次いで赤、黄、青、黒と小さくなって行きます。 このモードがどんな場所の自転速度に敏感なのかが、これでわかります。 モードは波の細かさを表わす3つの指数(n,l,m)で表わしますが、 図のrotational splitting kernelは(n,l,m)=(10,30,15)のモードのものです。 このrotational splitting kernelは、太陽内部の自転角速度の分布を求める 「インバージョン」と呼ばれる計算に使われます。


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