2000年11月06日の運用テストとシステムに関する報告
新乗鞍温度計測システムに関する報告
2000年11月06日
 
乗鞍温度計測システム2
 
新しい温度計測システムの設計・製作を行ってきました。
 
本日11月06日、試験データの受信に成功しましたので
報告します。
 
 
グラフは赤が外気温(1号室東側窓の外に配置)気温が高いのは
日射による温上昇が理由で、日陰を作ってもらって対策をたてました。)で
 
黄色が、日照量(℃表示ですが、40℃以上で、太陽電池が活性状態になります。)
この日照量をモニタする事で、太陽電池の発電量とシステムのバッテリー容量を
推定する事が可能です。
注)グラフの色は、掲示板に掲示してあるグラフについてです。! 
 
本システムの構成
 
太陽電池 21W出力タイプ
 
温度ロガー 1chは外気温 2ch は CDSによる
日照量を測定する2chロガー
 
モデム・自動車電話
 
電力制御回路  マイクロチップ社製 PIC16C774を使用 
CPUクロック10MHz
 
電源回路には、過充電防止用に、FETゲート1チャネル
通信電源制御用にFETゲート1チャネルの2チャネル
で、制御し、バッテリー電圧と、太陽電池電圧の二つの
電圧を内臓12BIT ADCでチェックし、
内臓タイマーで時間を作り、電力系の管理を行う。 
外部インターフェース:制御装置の内部状態とタイマー設定等の通信
はパソコンとのRS232Cインタフェースを介して制御される。
           
 
電力系の諸データ
 
太陽電池 最大21W 実効出力15W程度
 
バッテリー容量  24AH×4個
 
使用電力  制御回路系 
      12V 0.01A 1日当り 34.56WH(2.88AH/day)
 
      通信系   
      12V 0.9A  10分で 1.8WH(0.15AH/day)
 
総電力   36.4WH 
 
推定発電電力 195.6WH (16.3AH/day)・・・1日6時間発電
 
システムとしての使用電力と発電回数の関係 1日6時間の発電で約5日運用できる
事になり、晴天率 2割(設計値3割)ならば運用できる計算です。
 
その他
尚、当初予定していたRTC(セイコーエプソン社製)LSIを使用して
時間管理(通信時間の電力供給用に必要)をさせようと考えていましたが
LSIとの通信がうまくいかなかったので急遽 CPUで計算させて
時計計時させる様にしたため(バグがあったのとCPUクロックの誤差)に
1日 7〜8分程度遅れる 。データ受信用ソフトをタイマー駆動させて
1ヶ月 4時間 半年で12時間の遅れ(それ以上か?)を自動受信モード
でカバーします。
 
尚、どの程度の遅れなのかは、同じソフトを走らせて、時間の遅れを確める
検証実験を三鷹でおこないます。
 
 
今回は、低温駆動テスト等の試験をおこなう時間もなく実運用を開始してしまったので
今後の運用でトラブルが発生する可能性も否定できませんが来春までの運用を見守ります。(電子部品には、−40℃までの使用温度を考慮してありますが・・・)
 
 
2000年11月06日通信テストによるデータのダウンロード結果
 
青色が外気温(日差しによる温度上昇がありますが・・・日陰を作って対策をたてました。) 
紫色が日照量(温度表示ですが、CDSセンサーによって光量を測定しています。) 
40℃以上で太陽電池が活性状態にあることを示している。