黒点観測望遠鏡

 三鷹での太陽黒点観測は1938年以来、口径20cmのツァイス社製屈折赤道儀望遠鏡(通称8インチ、焦点距離3.6m)により行われてきました。直径24cmの太陽像を投影板に写し、熟練した観測者が黒点と白斑のスケッチをとります。

 60年以上行われてきた黒点観測を、精度を落とさず自動化することを目指して、2000x2000素子のCCDカメラによるデジタルシステムが開発されました。黒点望遠鏡は口径10cm F/8の屈折望遠鏡で、三鷹構内の北西端、太陽フレア望遠鏡の西隣に設置されました。半年間にわたる20cm赤道儀との平行観測を終え、1998年春からCCD観測に移行しました。

 観測から得られた黒点相対数ベルギー王立天文台太陽環境影響解析センター(Solar Influences Data Analysis Center, SIDC)に報告されています。

関連したプロジェクト
PSPT (Precision Solar Photometric Telescope Project)
解説記事
末松芳法:「新黒点望遠鏡:スケッチよりCCD観測へ」、国立天文台ニュースNo.59、p.4、1997年11月
論文リスト