§7 記念事業

  乗鞍コロナ観測所に関する記念事業としては,昭和25年の乗鞍コロナ観測所開所式は無風快晴の中,乗鞍畳平に於て数多くの学識者や地元名士を招いて開かれ,式後観測所の見学会をもった。また,この記念式に前後して地元高山市と松本市に於て科学振興講演会が開催され,多勢の聴講者を得た。 現在では記念切手の発行(郵政省)ということは割合安易なことであるが,終戦間もない連合軍の占領下という時代にあってはままならず,一部地域の郵便局に限って記念スタンプ(特殊通信日付印)を押した。昭和31年,金山平入口に宇宙線観測所と協同利用の鈴蘭連絡所が完成し,地元関係者 多数出席の上開所式が行われた。
 昭和34年の創立10周年記念式は,乗鞍畳平(銀嶺荘)に於て多数の参加者を得て盛大に行われた。これに先立ち観測所に於て記念シンポジウムが開催された。この記念式の直後伊勢湾台風の襲来を受け,地元に大きな被害があった。
 昭和47年,25cmクーデ型コロナグラフの完成に伴い,地元関係者を対象とした披露が行われ,地元とのコミニュケーションを深めた。
 昭和49年には,開設25周年を記念して安曇村と高山市に於て,地元協力者に対して感謝と親睦の会が催され,感謝状の伝達を行った。