国立天文台・コロナ観測所 共同利用観測報告書 利用者氏名:上野 悟       所属:京都大学大学院理学研究科附属天文台 観測テーマ:複数のマグネトグラフによる光球面同一領域の試験観測 利用期間:1999年 8月23日 〜  8月26日 (観測実施日数 2日) 旅費の出所:■ 国立天文台共同利用旅費 □ 国立天文台関係の科学研究費       □ 利用者自身の負担 □ 観測所職員旅費(国立天文台職員の場合) 使用機器 :■ 25cmコロナグラフ    □ G1焦点   □ G2焦点                       □ 直接像       ■ CCD       ■ ポラリメータ       ■ 計算機       □ その他(持ち込み機器など) 観測の目的、方法、今後の解析方針を簡単に記して下さい。  偏光解析素子の前に平面反射鏡などがなく、取得偏光データに望遠鏡の機器的 影響がほとんどないと考えられる乗鞍ポラリメータのデータと比較することに より、京都大学飛騨天文台DSTマグネトグラフの偏光データの特性を客観的に 確認することを目的に、黒点を含んでいる光球面上の数ヶ所にスリットを置き、 飛騨・乗鞍にて複数時刻において同時偏光観測を行った。対象吸収線は6302.5Å Fe Iである。  これらのデータは、今後、時刻による各ストークスパラメータI, Q, U, Vの変動 の違い、スリット方向に沿ったパラメータ値の違い、各時刻・地点における Q, U, Vの比率の違い、などといった点を中心に解析を進め、それら相違点の 要因を検討し、マグネトグラフのバージョンアップにつなげたい。これらの結果 の一部は2000年天文学会春季年会等でも発表する予定である。 今後も同一テーマで当観測所を利用する予定がありますか?    ある 観測所に対する意見、希望など:  大型プロジェクトなぞに負けずに中小零細地上観測所どうし協力し合い、 意義深い研究を地道に展開して行きましょう。