国立天文台・乗鞍コロナ観測所 共同利用観測報告書 利用者氏名:萩野正興         所属:明星大学      :青木恭一郎          :明星大学      : 観測テーマ:太陽プロミネンスからの重水素の検出 利用期間:1999年 7月12日 〜 7月25日 (観測実施日数 0.5 日) 旅費の出所:■ 国立天文台共同利用旅費  □ 国立天文台関係の科学研究費       □ 利用者自身の負担  □観測所職員旅費(国立天文台職員の場合) 使用機器 :■ 25cmコロナグラフ    ■ G1焦点   □ G2焦点                       ■ 直接像       ■ CCD       □ ポラリメータ       ■ 計算機       □ その他(持ち込み機器など) 観測の目的、方法、今後の解析方針を簡単に記して下さい。 今回の我々の研究は重水素と水素の比D/Hが太陽プロミネンスではどのくらいある のかを目的とした。  方法としては、太陽のリムにある活発でないプロミネンスをターゲットとしてスリット をあてスペクトルを撮像する。HとDの輝線が画角内に入るように撮像しD/Hを算出 する。この時にCCD直前の焦点面にナイフエッジを置きHを隠し露出過多を防ぐ。 一定時間をおいてナイフエッジを取り除き、HとDの露出時間に差をつけている。もう 一つの方法としては、完全にHを画角外へ追い出しDだけを撮像し、その後同じ露出で Hを撮像する。Hを撮像するときはNDフィルターを使用し露出過多を防ぐ。  以上のように撮像されたスペクトル像についてダーク・フラット補正を加え、さらに スペクトル像を波長方向に切り出し足し合わせることによって精度を上げる。  以前の研究(Beckers; ApJ 1975)はD/Hが10^-6以下であるとの結果が出ているが その研究ではfilmを用いた観測であった。しかし、我々の研究ではCCDを用いた観測 で量子効率が高くなっているので、観測量を上げることができればさらなる高精度の 結果が得られる。 今後も同一テーマで当観測所を利用する予定がありますか?   ない 観測所に対する意見、希望など: