コロナ観測所 共同利用観測報告書 利用者氏名   :鈴木 大輔     :川口市立科学館         :日江井榮二郎    :国立天文台         :飯塚 康至     :国立天文台 観測テーマ:「He10830Åの分光・偏光観測による活動現象の観測的研究」 利用期間:2005年10月 8日 〜 10月14日 (観測実施日数 2日) 旅費の出所:■ 国立天文台共同利用旅費 □ 国立天文台関係の科学研究費       ■ 利用者自身の負担    □ 観測所職員旅費(国立天文台職員の場合) 使用機器: ■ 25cmコロナグラフ ■ G1焦点 □ G2焦点    □ 直接像    ■ CCD    □ ポラリメータ    □ 計算機   ■ その他(持ち込み機器など)             10830ÅF.P.コントロール PC、電源、CCD 観測の目的、方法、今後の解析方針を簡単に記して下さい。 目的: 10830Åに見られる2波長の輝線比は、optically thinであれば1:8であ るが、静穏型プロミネンス及び活動型プロミネンスの強度比を調べることを目的 とする。 方法: スリット上の活動領域像をシフトさせて、2次元の分光・偏光観測を行う。 同時にHα画像を取得する。 結果: 10830Åに見られる2波長の輝線比は、optically thinであれば1:8で あるが、静穏型プロミネンスで調べたところ、強度の弱く、optically thin と 思えるところは1:5〜9であり、強度が強く、optically thin よりもthickの 方向に向いた方が、強度比が、大きくなるという観測結果が得られた。強度比の 大きな分散は事実であるのか、量子力学的な効果であるのかを検討している。 解析方針: 2005年の解析においては、2003年〜2005年の3年間に行った我々のプロ ミネンスの観測データを解析し、2波長の輝線比の例数を増やす。 また、プロミネンス内のスリットの位置からoptically thinの場所、ややoptically thickの場所での違いも検討したい。 プロミネンスの形によって、違いがあるか調べる。 今後も同一テーマで当観測所を利用する予定がありますか? ある 観測所に対する意見、希望など: 今回の観測では、10830ÅF.P.フィルターを25cmコロナグラフへ取り付けて 観測を行い、その方法や実際の取り付けに際して、一本先生を始め観測所のスタッフ の方には大変お世話になりました。持ち込み機材での観測に関してアドバイスで、 観測の幅を広げる事が出来ました。