国立天文台・乗鞍コロナ観測所 共同利用観測報告書 利用者氏名   : 當村 一朗     所属  : 大阪府立工業高等専門学校         :               :         :               : 観測テーマ: 液晶ポラリメータによる太陽光球と彩層上部の同時偏光観測 利用期間:2003年 8月10日 〜  8月16日 (観測実施日数 1日) 旅費の出所:■ 国立天文台共同利用旅費   □ 国立天文台関係の科学研究費       □ 利用者自身の負担      □ 観測所職員旅費(国立天文台職員の場合) 使用機器: ■ 25cmコロナグラフ    ■ G1焦点     □ G2焦点       □ 直接像       ■ CCD       ■ ポラリメータ       ■ 計算機       □ その他(持ち込み機器など) 観測の目的、方法、今後の解析方針を簡単に記して下さい。 観測の目的: 光球および彩層の同時偏光観測による太陽磁場の高さ方向の構造の解明 観測の方法: 彩層上部で形成されると考えられている HeI 10830 線と,光球で形成されると 考えられている SiI 10827 線による2波長同時偏光観測を行なうことにより, 光球および彩層上部における磁場や速度場の,高さ方向の変化を調べる. 観測ターゲットは活動領域を中心にするが,今回は可能な限り静穏領域も観測し, 両者の偏光プロファイルの違いを調べることも視野に入れる. 今後の解析方針: 今回は活動領域NOAA0431において,フレアおよびサージと思われる現象の偏光データの 取得に成功した.解析にあたっては,磁場(偏光)と速度場の関係に特に着目し, 今までに当観測所で得られた活動領域の偏光データや,2003年5月に飛騨天文台で 得られた活動領域・フレアのHeI 10830 インテンシティデータと比較検討したい. 今後も同一テーマで当観測所を利用する予定がありますか?   ある 観測所に対する意見、希望など: 観測所の皆様には今回もたいへんお世話になり,厚く御礼申し上げます. SOLARーBの打上げを控え,太陽物理学における高精度地上偏光観測の 重要性が増して来ていると思います.今後ともぜひ貴観測所を維持され,末長く 共同利用に供していただきますようお願い申し上げます.