国立天文台・乗鞍コロナ観測所 共同利用観測報告書 利用者氏名:阿部 新助  所属:宇宙科学研究所・惑星研究系・研究機関研究員       矢野 創   所属:宇宙科学研究所・惑星研究系・助手       春日 敏測  所属:名古屋大学大学院・理学研究科・地球環境科学・修士2年       黒田 智久  所属:東京理科大学・理学部第二部数学科・学部4年       杉本 雅俊  所属:日本流星研究会・会社員 観測テーマ:2002年しし座流星群・紫外域ハイビジョンシステム撮像・分光試験観測 利用期間:2002年8月11日 〜 8月14日 (観測実施日数 3日) 旅費の出所: □ 国立天文台共同利用旅費 □ 国立天文台関係の科学研究費 ■ 利用者自身の負担 □ 観測所職員旅費(国立天文台職員の場合) 使用機器: □ 25cmコロナグラフ □ G1焦点 □ G 2焦点 □ 直接像 □ CCD □ ポラリメータ □ 計算機 ■ その他(持ち込み機器など) 観測の目的、方法、今後の解析方針を簡単に記して下さい。 我々のグループでは、流星発光の未解明のテーマ(未同定輝線や高々度発光メ カニズムなど)を明らかにする目的で、紫外線(250-1000nm)レンズとハイビ ジョンカメラを用いた紫外分光システムを開発した。本年度の目的は、2002年 11月に欧州-米国を飛行しながら“しし座流星雨”を観測するNASA主導の国際 航空機観測ミッションにおいて使用する観測機材の紫外線領域での性能評価と 観測システムの機能試験を行うことである。特に310nm付近までの紫外線領域 のフィジビリティー調査を行う上で、大気散乱を抑えた高山での観測が望まれ る。そこで、2002年8月11〜14日頃に出現を見せる“ペルセウス座流星群”を 対象に乗鞍観測所へ我々の機材一式を持ち込んで夜間観測を行った。滞在期間 中の全日程ともに悪天で当初予定していた流星観測はできず、機器の動作確認 と星像確認のみを行った。 今後も同一テーマで当観測所を利用する予定がありますか?   ある 2003年8月12〜14日に出現の極大を迎えるペルセウス座流星群の観測を引き続 き継続する計画である。月齢はほぼ満月ですが、月の影響を避けた紫外線観測 の有効性と、異なる母天体を起源とする彗星塵の物質探査を目的とする。我々 のグループでは、流星観測専用の小型衛星を提案しており、搭載される紫外線 観測装置の実地試験も行っていく予定である。 観測所に対する意見、希望など: 室内の明かりが外へ漏れないようにカーテンを用意して欲しい。