コロナ観測所 共同利用観測報告書 利用者氏名:上野 悟 所属:京都大学大学院理学研究科 : :附属天文台/飛騨天文台 (:篠田 一也 :国立天文台) 観測テーマ:光球面同一黒点領域の飛騨・乗鞍同時偏光観測 利用期間:2000年 8月28日 ~ 9月 1日 (観測実施日数 5日) 旅費の出所:■ 国立天文台共同利用旅費 □ 国立天文台関係の科学研究費 □ 利用者自身の負担 □ 観測所職員旅費(国立天文台職員の場合) 使用機器 :■ 25cmコロナグラフ □ G1焦点 □ G2焦点 □ 直接像 ■ CCD ■ ポラリメータ ■ 計算機 □ その他(持ち込み機器など) 観測の目的、方法、今後の解析方針を簡単に記して下さい。 我々は1999年8月に初めて京都大学飛騨天文台ドームレス太陽望遠鏡 (DST)のマグネトグラフと乗鞍ポラリメータによる偏光同時観測を行な ったが、この結果、我々のDSTマグネトグラフの測光精度や機器依存偏光 成分除去の更なる向上が必要であることが明かとなった。従って、その結果 を基に、その後1年間、当マグネトグラフにおけるCCDカメラ、波長板、 メモリ制御ソフトシステムなどに関する様々な実験、改良を行なってきた。 そこで、改めて2000年度においても、機器的偏光の含有がほとんど無視 できると考えられる乗鞍ポラリメータとの同一黒点領域の同時偏光観測を行 なうことによって、これら改善の結果を確認し、両者間でのより一致したス トークスプロファイルの取得を目指した。 今回乗鞍に於いて利用した装置は25cm屈折望遠鏡+偏光解析装置(LCVR) 及び付属分光器、スペクトル撮影用CCDカメラと制御計算機で、観測班と しては、乗鞍に上野(京都大)、篠田(国立天文台)を、飛騨に北井、吉村 (京都大)を配置し、5分間おきに決められた太陽面上黒点領域の偏光デー タを数セットずつ取得して行く観測を同時平行して行なった。 すでにそのデータの一部は解析を行ない、2000年日本天文学会秋季年 会にて報告を行なったが、DSTマグネトグラフの上記改善の結果は確実に 出ており、ノイズの大きさは格段に下がり、両観測装置間のストークスプロ ファイルの一致度は向上した。ただ、DSTマグネトグラフにおいて、吸収 線中心付近での何らかの散乱光の存在が暗示される結果が出る場合があるの だが、これに関しては、その他残りのデータの解析を進め、散乱光がより少 ない環境になっている乗鞍ポラリメータからのデータとの比較により、ソフ ト的に修正が可能と考えている。今後は、このような点を含め、更に解析面 での工夫によりストークスプロファイルの一致度を高めた上で、テーマをよ り天体物理学的な物にシフトした、2装置間での同時観測を進めて行きたい と考えている。 今後も同一テーマで当観測所を利用する予定がありますか? ある 観測所に対する意見、希望など: 今回の観測でビデオキャプチャーを持参するのを忘れてしまったのですが、 スリット上モニターイメージも何らかの方法でデジタルデータとして持ち帰 られるようになりますと、助かります。よろしく御検討下さい。