国立天文台

太陽天体プラズマ研究部 概要

Solar and Plasma Astrophysics Division, NAOJ

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 太陽天体プラズマ研究部は太陽及び天体プラズマを対象としたスペースからの観測、地上からの観測、観測機器の開発研究、および理論・シミュレーション研究と多岐にわたる研究活動を展開しています。

button ひので科学プロジェクト

 これまで、宇宙科学研究所(現・宇宙航空研究開発機構[JAXA]宇宙科学本部)と協力して、1981年打ち上げの科学衛星「ひのとり」に搭載のブラッグ分光器(SOX)の開発、1991打ち上げの科学衛星「ようこう」に搭載の軟X線望遠鏡(SXT、NASAとの共同開発)・ブラッグ分光器(BCS、英国との共同開発)の開発を行なってきました。 太陽コロナでは、フレアと呼ばれる爆発現象が頻繁に見られます。「ようこう」衛星の観測により、フレアが磁力線再結合(磁気リコネクション)による磁気エネルギーのプラズマのエネルギーへの変換プロセスであることは、疑いの余地のないものとなりました。また、マイクロフレア、X線ジェット、コロナ磁場の大規模な構造変化などの現象が発見され、太陽コロナが予想に反して常にダイナミックに活動していることが明らかになりました。
 「ようこう」に続く太陽観測衛星Solar-Bは2006年9月23日に打ち上げられ、「ひので」と命名されました。 「ひので」衛星は、可視光による太陽表面の磁場観測とX線によるコロナの観測を同時に行ない、太陽表面での磁気プラズマへのエネルギー注入、コロナでのエネルギー解放の関係を明らかにすること、さらに太陽表面での磁気活動の観測により太陽内部でのダイナモ機構、磁力管のダイナミックスを解明することを目的としています。

button 太陽観測所

 乗鞍コロナ観測所のコロナグラフや、三鷹のフレア望遠鏡を初めとする諸装置を使って研究を進めています。コロナグラフは皆既日食以外でも微弱なコロナを観測することができる望遠鏡で、最近では「ようこう」衛星のX線観測と協力した、コロナの加熱機構の研究を中心課題としています。三鷹のフレア望遠鏡は太陽表面の磁場ベクトルを高速に測定する装置で、「ようこう」衛星と協力して、磁場の歪みの蓄積とフレア爆発の関係を研究しています。
 乗鞍コロナ観測所や三鷹キャンパスには、太陽の活動の長期間にわたる変動を監視する望遠鏡もあり、黒点の数・位置、フレアの位置と規模、コロナの明るさなどを約50年にわたって観測してきています。これらの観測は近年、太陽が地球環境に及ぼす影響が重視されるようになって、新たな価値を見いだされつつあるといってよいでしょう。
 太陽活動の源である磁場は、太陽の自転と対流が駆動するダイナモ作用によって作られていると考えられています。従って太陽活動のしくみを解明するには、ダイナモ作用を引き起こす自転や対流の振る舞いと、これによって生成される磁場とを高精度で長期間にわたって観測する必要があります。この目的のための装置として、太陽周期活動望遠鏡の建設を計画中です。

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最終更新日 :2007年05月19日