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上側:相互相関関数 (cross correlation function)

黒点のまわりの構造など、太陽内部の局所的な構造を探る時に強力なのが「局所的日震学」 です。局所的日震学の中でも「時間―距離法」と呼ばれる手法では、太陽表面の2点間の 振動シグナルの相関を取って(相互相関関数)、この2点間の波が伝わるのに要する時間 を割り出すのに使います。この相互相関関数は、time-distance diagramの断面 (距離=一定)にあたります。詳しくは 「日震学とは?」のページの局所的日震学のコーナーを見てください。

右側:太陽内部を伝わる音波の伝播経路

太陽の中心部では核融合反応によるエネルギー生成がおきているので、 中の方ほど高温です。また、高温であるほど音速(音の伝わる速さ)は大きくなります。 このため音波は「屈折」し、図のような経路で太陽の中を伝わります。 ただしこの図で示したのはあくまで一例であり、伝わる経路は、 その音波の振動数と入射角によって異なり、 したがって、伝わる「深さ」も振動数・入射角によって異なります。 日震学では、 このことから逆に、異なる音波を使って異なる深さの太陽の物理量(音速・密度・流れなど) を調べることができるのです。


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